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不便でいいじゃないか。震災から5年を経て

2016.3.11


5年前のあの時、国民の多くが思っていました。エネルギーを過剰に浪費するこれまでのライフスタイルを見直さねばと。


巨大地震が東日本を襲った後の2週間、この国の人も企業もぴたりと活動を止めていたあの時、TVからは信じがたい原発の爆発映像が映しだされ、CMもバライエティー番組も自粛され、まるで戦時中の統制経済に一気に逆戻りしたかの空気に包まれていました。

そんな重苦しい2週間の間で私たち国民の多くが、電気をはじめとするエネルギーが湯水のごとく自由に使って便利さを極めることが幸福だった時代は終わったんだ、という至極まっとうな考えを持っていました。


それが5年後の今はどうでしょうか。

ガソリンと軽油を大量に消費することであらゆるモノが自宅の玄関に宅配される便利なネットショッピングや、冬場の観光地の定番となった電気を大量消費するファンタジーイルミネーションの活況を目にするに、便利で快適でエネルギーを大量に使う暮らしやレジャーのスタイルにますます拍車がかかったように見えます。

「もっと不便でいいじゃないか。」各界のご意見番が震災後の5年間を振り返るという企画の新聞の特集で、倉本聰さんが言ってました。

倉本さんの主張の核心はこうです。


「便利」とは自分のエネルギーを使わないで他人のエネルギーを使うことだ。

もっと自分のエネルギーを使う生活スタイルに変われば、原発なしでもこの国はやっていけるんじゃないか。

便利な暮らしが幸福な暮らしだと勘違いする背景には、エコノミー(経済)だけが突出したこの国の構造に問題がある。

真に豊かな先進国とは、エコノミ―と、エコロジー(自然)と、カルチャーの3つがバランスよく保たれている国のこと。その意味で日本は後進国だ。


倉本さんは不便な北海道に田舎に暮らしているから、こんな発想ができるんだと思ます。
小生も那須の田舎に暮らしているのでよく分かります。

しかし残念ですが、東京は便利だから暮らしやすいと信じている都会の人に、「もっと不便でいいんじゃないか。」と言ったところでむなしさが残るだけです。

5年前の3月に国民の多くが抱いたまっとうな想いは、残念ながらどこかに霧散してしまったようです。

東京のマンション暮らしを頂点とした、エネルギー浪費型便利快適至上主義生活が根底から見直されるのは、再び巨大地震が首都を襲い、否応なく東京一極集中の政治と経済のシステムが是正される時を待たねばならないのでしょうか。



我が家では外から玄関に入るとすぐステンドガラス越しに薪ストーブの炎が目に入ります。特に寒い夜に帰宅すると、それを見ただけで「ホット」します。エコロジーな燃料である薪は、薪を作る時、薪を運ぶ時、そして炎を見て温まった時の3度、心と体を温めてくれます。

我が家では外から玄関に入るとすぐステンドガラス越しに薪ストーブの炎が目に入ります。特に寒い夜に帰宅すると、それを見ただけで「ホット」します。エコロジーな燃料である薪は、薪を作る時、薪を運ぶ時、そして炎を見て温まった時の3度、心と体を温めてくれます。手間と労力がかかるじつに不便な燃料ですが、他人に頼らないのでいざという時にいちばん頼りになる燃料です。



 


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