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登記情報をどう読むか

2023.6.30


前回までのブログでは、那須の良い土地がなかなか不動産市場に出てこない構造的な要因に触れ、それでも「時間を掛けてでも那須の良い土地を見つけたい」と思う人のために、不動産屋さんに頼らないで自力で土地を探す実践的な方法についてケースステディーを使って解説しました。そのケーススタディーによる土地探しのブログを読んだ方から「すごくためになる。もっとケースステディーを使って実践的な土地の探し方を解説してほしい、というお褒めの言葉をいただきましたので、今回も実際のケースを使って解説します。


登記情報はネットからスマホにダウンロードして現地で見る


土地の所有者情報や面積を知るには登記簿謄本が必要で、土地の位置や形状や寸法を知るには公図と土地図面(地積測量図など)が必要です。それらはまとめて登記情報と呼ばれています。登記情報は現在ではスマホで見れます。↓にある登記情報サービスのHPで登録をすれば有料ですが登記簿謄本、公図、土地図面がPCやスマホにダウンロードできます。余談ですが、「登記簿謄本」は古い名称で現在は「登記事項証明書」といわれています。記録方法が紙からデータへと移行された際に名称が変わりました。が、証明内容に変わりはないため今でも登記簿謄本と呼ぶ人も多く、ここでも登記簿謄本と呼ぶことにします。登記簿謄本には何種類かありますが「全部事項証明書」を取ります。それ以外は不要です。

土地探しは実際にやってみると1日だけでも結構多くのいい土地に出会うことができます。そのため自宅に持ち帰って後日検討しても「どんな土地だったか?」と忘れてしまうのがオチです。できるだけ現地でGOOD採用なのかBAD却下なのか即座に決断することをオススメします。登記情報をスマホで現地で見るのは現地で即断即決するためです。





ケース1 地目が農地ならあきらめる


那須を車で走りながらいいなと思った土地の登記簿謄本(全部事項証明書)をスマホにダウンロードして見たら、②地目の欄に「畑」とありました。農地です。ぱっと見で農地には見えませんでしたが、長い間休耕地で使われていないでいると木が繁殖して林のように見えることもあります。農地は農地法で売買が厳しく規制されています。もちろん農地転用して売買することも条件が揃えば可能ですが、それには手間暇コストがかかるので、「農地」とあったらあきらめた方が無難でしょう。


ケース2 「相続」とあったら良い感触


登記簿謄本に「相続」でその土地を取得したことが記載あったらGOOD、良い感触です。土地の取得は相続か売買のどちらかです。那須の土地価格が高かった時期(1990年前後バブル期から2011年震災前まで)に売買で購入した人は、現在の安い相場(坪あたり1万円前後)で売ることに躊躇します。一方、「相続」で那須の土地を取得した人は「どうぜ使わないのだからこの際に安く売ってもいい」と考えている人が結構います。なので登記簿謄本に「相続」とあったら土地購入交渉がスムーズに行く可能性が高いと言えます。↓は相続で取得した登記簿謄本のケースです。平成7年に相続ということは今から28年前、仮に50歳の時に相続していたとしたら現在は78歳、78歳ですと「ちゃんと連絡が取れるか」とか「土地購入について交渉できるか」ちょっと心配が頭をかすめますが、一応GOOD案件として所有者に手紙を送って交渉することにします。

ただし相続の時期が仮に今から40年前だとしたら、おそらく登記簿上に記載のある所有者は亡くなっっている可能性が高く、相続もされていないだろうことから(田舎の安い土地は相続しないことも結構ある)BAD却下案件としてあきらめます。



 


ケース3 「売買」と記載のあった場合は。。


↓の登記簿謄本のケースでは、平成23年に東京在住の方から愛知県在住の方が売買で購入したとなっています。売買で那須の土地を購入する方の購入目的は「建築」と思って間違いないです。別荘か定住の家を那須に建てる目論見だったと思われます。平成23年は2011年で東日本大震災の年、福島に近いことが懸念されて那須の土地相場が大きく下落した年です。震災の影響が大きかった東京と、震災の影響が限定的だった愛知県、想像するに東京在住の所有者が震災の影響が色濃い那須の土地を手放し、愛知県の方が那須に別荘を建てようと土地を購入した。そんなストーリーが描けます。ただ愛知県在住の現所有者の方は10年以上所有してもまだ別荘も建てていないとなると、別荘を建築する計画は頓挫したのかもしれません。今ならそれほど高い価格でなくても売ってもらえるかもしれない。そう考え、この土地の所有者に購入意向を伝える手紙を送ることにします。



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