株式会社ハーフビルドホーム Half Build Home

  • お問い合わせ・カタログ資料請求お問い合わせ・カタログ資料請求

株式会社ハーフビルドホーム Half Build Home

TOPスタッフブログ住宅の構造材はケチらないでお金をかけるべし

住宅の構造材はケチらないでお金をかけるべし

2023.4.27

前回から引き続き栃木県那須町で建てたK様邸、床面積25坪平屋の実例を使って建物コストを解説します。K様邸の建物材料費原価745万円のうち構造材は全体の約半分の351万円です、構造材351万円には構造木材、断熱材、遮熱材、防水シート、金物、副資材等々が含まれています。


構造木材で住宅の耐久性・耐震性が決まる


構造木材は建物の骨格となる柱、梁、土台、床根太(ネダ)垂木(タルキ)、床壁屋根の下地合板で構成されています。K様邸の構造木材原価は285万円です。

構造木材はその住宅の耐久性と耐震性を決める重要な部材です。今日の住宅の耐久性は主に、①シロアリ被害が起きない ②結露が起きない ③雨漏りが起きないの3つになりますが、このうち最も深刻なのがシロアリ被害です。土台はコンクリート基礎の上の乗る最も地面に近い木材なので最もシロアリ被害を受けやすい部材です。

当社ではシロアリがその芳香を嫌って食べないヒノキを使っています。一方、一般住宅では米栂の土台にオレンジ色の毒性の強いシロアリ防止薬剤(防蟻剤)を塗っています。



<左>土台と柱にオレンジ色の防蟻薬剤を塗ったハウスメーカーの建築現場            <右>ハーフビルドホームでは土台にヒノキを使い健康を損なう恐れのある防蟻薬剤は塗りません



当社ハーフビルドホームがシロアリ防蟻薬剤を使わず国産ヒノキを土台に使う理由は住む人の健康を考えてです。シロアリ防蟻薬剤は毒性が高いため住む人の健康被害を起こすと言われています。またシロアリ防蟻薬剤は塗ってから5年もすると揮発して効果がなくなると言われています。結露、雨漏については紙面の関係上後々に譲ることにします。


地震に強いツーバイフォー構造


当社は木造建築でも枠組み壁工法、いわゆるツーバイフォー工法を採用しています。木造住宅の構造は軸組工法(いわゆる在来工法)と枠組み壁工法(ツーバーフォー工法)に分かれます。軸組は日本古来の柱と梁で構造を作る工法、一方枠組み壁工法は戦後アメリカから入ってきた工法です。下の絵でもわかる通り在来軸組工法に比べてツーバイフォー枠組壁工法は面で構造を作るため、横揺れ、地震に強い工法です。家屋の全壊・半壊倒壊が40万棟と深刻な被害をもたらした阪神淡路大震災でもツーバイフォー住宅は「96.8%が補修をしなくても継続して居住可能」との調査レポートがあります。(日本ツーバイフォー建築協会)当社の建築する住宅では最高等級である耐震等級3をクリアする設計を行っています。

<注>耐震等級3は法律で定める最低基準耐震等級1の1.5倍の強度があります。阪神淡路大震災の1.5倍の地震でも倒壊しないのが耐震等級3です。


コストの面で在来工法とツーバイフォー工法を比較します。かつてはツーバイフォー工法の方が在来工法よりも安い時代がありましたが、ウッドショック以降は木材をより多く使うツーバイフォー工法の方が高くなる逆転現象が起こりました。このため、ツーバイフォー工法から在来工法に鞍替えする会社も数多くありました。実例で使用したK様邸平屋25坪の構造木材原価はツーバイフォー工法で265万円に対し在来軸組工法では200万円前後と推定されます。

現時点ではコスト的には在来軸組工法の方がメリットがありますが、当社では①面構造による耐震性の高さ、②現場大工の腕に左右されない品質の安定性、③DIYハーフビルドのやりやすさ、以上3つの有利性を鑑みてツーバイフォー構造を今後も使い続けていく考えです。

お読みいただきありがとうございました。次回は断熱性能とコストの関係についてお話ししたいと思います。

住宅建築コスト解体新書ブログ第1話はこちら

住宅建築コスト解体新書ブログ第2話はこちら

最新記事