家の歌 その2
2014.7.24
When this old world starts getting me down
And people are just too much for me to face
I climb way up to the top of the stairs
And all my cares just drift right into space
On the roof, it’s peaceful as can be
And there the world below can’t bother me
Let me tell you now
When I come home feelin’ tired and beat
I go up where the air is fresh and sweet (up on the roof)
I get away from the hustling crowd
And all that rat-race noise down in the street (up on the roof)
On the roof, the only place I know
Where you just have to wish to make it so
Let’s go up on the roof (up on the roof)
brief instrumental-chiefly strings
At night the stars put on a show for free
And, darling, you can share it all with me
I keep a-tellin’ you
Right smack dab in the middle of town
I’ve found a paradise that’s trouble proof (up on the roof)
And if this world starts getting you down
There’s room enough for two
Up on the roof (up on the roof)
Up on the roo-oo-oof (up on the roof)
Oh, come on, baby (up on the roof)
Oh, come on, honey (up on the roof)
(和訳)
こんな世界に ちょっとうんざりして誰にも会いたくなくなった時は、
階段の一番上まで上がって行くの
そうしたら 心配事なんて宇宙のどこかへ消えてしまう
屋根の上の空気はこの上ないほど穏やかで、下の世界のわずらわしさを忘れさせてくれるねぇ
ねぇ聞いて、疲れ果てて帰ってきたら、屋根の上に上がるの
ここなら さわやかな やさしい空気が包んでくれる
下の通りのせき立てるような人ごみも、つまらない競争社会の喧噪も、 まるでうそみたいよ
ここは私のただ一つの隠れ家
あなたも、そんな隠れ家がほしいなら、さあ屋根の上に上がりましょう
夜になったら星空のショーが始まるわ、入場無料で・・そして 観客はふたりきり
何度でも言いたいの・・この都会の真ん中で見つけたパラダイス
ここは悩みも苦しみも寄せ付けない
あなたが もし この世界に疲れてしまったなら、この場所が あなたを待っててくれる
屋根の上にあがりましょう
何だってうまくいくわ
ここに来てね、ただ あなたとここにいたいのだから ねぇ
早く来てねここなら大丈夫だから
Carole King 「Up On The Roof」1961年
女性シンガーソングライターの第一人者キャロル・キングが1961年に書いて、黒人コーラスグループのThe Drifters(ドリフじゃないよ)が歌いヒットした曲です。その後、キャロル・キング本人やジェームス・テイラーもカバーしました。この歌、曲はたいしたことないのですが、歌詞が実にいいです。シンプルながら聞くとすかっと気持が晴れる、そんな歌詞です。傷ついた人を優しさで包み込んでくれる歌を書かせたら、彼女の右に出るシンガーソングライターは、いないと思います。
実はかく言う小生も、屋根の上が大好きでした。(今でも仕事で屋根上に登るとワクワク興奮するので、今でも好きといった方が正しいです。)中学生当時、平屋建ての公務員官舎に住んでいた頃、天気がいい朝には一人で屋根の上に登り、半日くらい平気で景色だけを見ている、そんな風変わりな少年でした。荒井由美のセカンドアルバムに入っていた「生まれた街で」が、私にとって極上の屋根上ソングでした。まさしく屋根の上は、うるさい両親家族から逃れて自由になれる隠れ家であり、パラダイスでした。大人になったら「大きな屋根のある家」をつくりたいと、当時漠然と考えていたような気がします。現在の那須の我が家の大きな屋根は、案外この時の屋根体験に根ざしているかもしれません。
さて、昨今の住宅事情からすると、屋根上には太陽光パネルが載っているし、真夏のガルバリウムの屋根では大やけどしそうだし、そもそも屋根に上がれるような平屋建ては住宅地では皆無です。だから、簡単に「屋根に上がれば」などとは言えません。ただ、家の中のどこでもいいから、そこに行くと気分がリフレッシュできる空間があるのって、すごく大事ですよね、キッチンの奥の家事コーナーでもいい、庭でもいい。そういった別空間があるだけで、救われるわけです。
Go up on the roof , it’s alright! 嫌なことがあったら屋根に上がろう、それでオーライ!