薪ストーブのある冬の暮らし―第3話 落ち葉集め
2014.12.16
うちの事務所は、那須の広葉樹の森の中に建っているため、庭や駐車場に大量の落ち葉が降り注ぎます。
毎年12月の中頃、木枯し一号が吹いて木の枯葉がすべて落ちた後の天気のいい日を見計らい、落ち葉拾いをします。400坪ほどの敷地があるため、落ち葉拾いも丸二日がかりの大仕事になります。
落ち葉と一緒に庭の枯れ草もレーキで鋤取っていくのですが、レーキに絡みついた枯れ草から時折ほのかに甘いハーブのような香りがたつ時があります。ハーブではなくだだの雑草なのですが、枯れるときに芳香を放つとは不思議です。もちろん枯れ葉も負けじと、ほうじ茶のようなしぶい香りをそこはかとなく発しています。
植物は冬を前にすると枯れる、つまり死ぬための準備をします。根から水を吸い上げるのを止め、光合成を止め、そうすることで美しい紅葉や芳香を放ち、私たちを気分よくさせてくれます。
かたや人間はというと、枯れるにつれ気分を害する加齢臭を放ちます。医学的な根拠はどうだか分かりませんが、枯れてからもせっせと栄養を過剰に摂取するからなんでしょうか。
集めた落ち葉を眺めながら、できるなら、きれいに、枯れたいな、と思いました。
今日も自然からひとつ教った。(●^o^●)