家の歌 その4
2014.9.2
「Home at last 終の棲家(ついのすみか)」 スティーリー・ダン 1973年
I know this super highway
This bright familiar sun
I guess that I’m the lucky one
Who wrote that tired sea song
Set on this peaceful shore
You think you’ve heard this one before
Well the danger on the rocks is surely past
Still I remain tied to the mast
Could it be that I have found my home at last
Home at last
(2番省略)
高校時代からファンで、今も大好きなスティーリーダンの代表作「Aja (エイジャ)」に入っている「Home at last」という曲、邦題は「終の棲家(ついのすみか)」です。歌詞は難解なので、あえて翻訳全体は載せませんでしたが、さびの部分の歌詞はこんなことを言っています。
「自分はまだ船のマストに縛り付けられたままだ。終の棲家を見つけたと言えるんだろうか?」
以下は私の勝手な解釈です。
マストは船のシンボルで、船は嵐でも晴天でも前を向いて進まなければならもの、つまり船は波乱万丈な人生を生きることを余儀なくされた人間自身を暗示している。だとすると、マストに縛り付けられるということは、仕事や家族のしがらみや日々の生活といった自らの人生に縛られているということで、その呪縛から解放された時、はじめて終の棲家がみつかるんだと。つまり、終の棲家とは老後に住む家のことではなく、心の中にある安息の地のことを言うのでしょう。
思い起こせば高校を卒業した18歳の春、実家を離れ兵庫県西宮の関西学院大学啓明寮に入寮した際、引っ越しの段ボールボールに入れて持ち込んだLP5枚のうちの1枚がこのスティーリーダン「Aja」でした。あのころは終の棲家に想いを馳せるなんてことは無かったのに。。。私も年をとりました。