アメフト事件に思うこと
2018.5.25
小生、大学時代に所属していた体育会フェンシング部の監督から、「君らの目標は当然優勝だが、目的はNoble Stubbornness(ノーブル・スタボネス)の精神を涵養すること。そこをごっちゃにするな。」と諭されてきた。
ノーブル・スタボネスとは我が母校体育会のモットーで、直訳すれば”高貴な粘り”、平たく言えば ”私心のなき根性”とでも言えばよいか。その精神を突き詰めようとすると、組織に頼らない「独立した”個”の確立」が不可欠である。大学運動部の目的は勝利ではなく人間教育。そう教えられてきた私にはやはり日大の体質は異常に映る。
翻って、このアメフト事件を機に、施主さんがハーフビルドする目的について考えてみた。
周りが遊んでいる土日を潰し大変な苦労をしてまで自分で作るのはなぜか、何のためか?
お金、自慢、自己満足。。。もちろんそれはある。私も自宅をセルフビルドした当時は、いかにコストを抑えて予算内で満足できる家を作るか。それしか考えていなかった。
ただ、苦労の末に家を作り終えた施主さんがすかすがしい表情で語る言葉はどれも自信に満ち溢れている。
「自分で建てた家を見ると自信が持てやる気が湧いてくる。」
「人生観が変わった。」
「一人でも生きていける勇気や覚悟」
「現場で出会う職人さんの生きざまが人生勉強になった。」
たかがDIYの家作り、されど達成後に得るものは計り知れず大きい。
ハーフビルドを通して施主さんが内面に得た様々な無形資産をぎゅっと濃縮すると「これまで寄りかかってきた会社や親といった大樹なしでも独立独歩で行きていける自信と覚悟」が見えてくる。
余談ながら、クマでも、リスでも、小鳥でも、ずべての動物は住処(巣)を自力で作れるようになって一人前とみなされ巣から旅立って行くそうだ。
冒頭に紹介した「ノーブル・スタボネス」は今回のアメフト事件で日大のカウンターパートとなった関学体育会のモットー、私の母校は関学です。
株式会社ハーフビルドホーム 代表 青木真