株式会社ハーフビルドホーム Half Build Home

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株式会社ハーフビルドホーム Half Build Home

標準仕様

ハーフビルドホームの家の造作建材は、建て主が自分の手で扱っても害の無い無垢の木と漆喰の自然素材が基本です。接着剤はできるだけ使わない家づくりをポリシーにしています。ここではハーフビルドホームの標準的な仕様についてご説明します。

Exterior – 外装の標準仕様

茨城県・結城市O様邸
栃木県・那須町M様邸
栃木県・那須塩原市S様邸
外壁 米杉ウエスタンレッドシーダー・サイデイング(横張り又は縦張り)詳しく見る 漆喰白壁
米国輸入アンダーセン木製ペアガラスサッシ詳しく見る
外部ドア 米国輸入シンプソン木製断熱ドア詳しく見る 北欧輸入レクサンドレン木製断熱ドア詳しく見る
屋根 コーニング社オークリッジプロ・グラスファイバーシングル葺き ガルバリウム鋼板葺き
天窓 VELUX天窓(網入り強化ペアガラス、木枠)
窓枠・破風 米杉ウエスタンレッドシーダー
軒天井 国産杉相しゃくり板

Interior – 内装の標準仕様

栃木県・那須塩原市S様邸
茨城県・那珂市K様邸
栃木県・那須町M様邸
栃木県・宇都宮市K様邸
茨城県・那珂市K様邸
栃木・鹿沼市K様邸
本漆喰左官塗り壁詳しく見る 無垢パイン節有羽目板又は杉羽目板節有12㎜厚
天井 米無垢パイン節有羽目板12㎜厚詳しく見る 無垢杉板節有本実表面ラフ加工12㎜厚
無垢パインフローリング節有20㎜厚詳しく見る
ドア JELDWEN又はNAGAI木製ドア HDF製ドア
階段 踏板は無垢サザンイエローパイン材一枚板、蹴込は漆喰左官塗壁
ケーシング・
巾木・枠材・
見切材・手摺材
全て無垢ツガ無節材

構造・下地の標準仕様

構造躯体
基礎
土台
壁・屋根断熱材
外壁下地
屋根下地
構造躯体 枠組み壁工法(ツーバイフォー構法)
基礎 ベタ基礎
土台 国産ヒノキ材90㎜角
断熱材 床 カネライトフォーム60㎜厚 屋根・壁 ペットウール100㎜厚詳しく見る
外壁下地 遮熱機能付き透湿防水シート、通気胴縁工法
屋根下地 ゴムアスシート (緩勾配屋根は粘着ゴムアスシート)

外壁材のウエスタンレッドシーダーとは?

日本のネズコやクロベと同類で、ヒノキの仲間です。ヒノキ科特有の芳香をもち、肌ざわりが柔らかく温かみのある木です。日本では、木目が日本の杉に似ているため、「カナダスギ」または「ベイスギ」という通称で親しまれてきました。レッドシーダ―の最大の特徴は水と害虫に強く耐久性に大変優れていることです。心材(色の濃い部分)に多く含まれる天然の抽出成分、ツヤプリシンやツヤ酸が殺菌力をもっているため、自然の力で腐朽菌や害虫の侵入を防ぐことができるのです。このため、住宅のデッキ材や外壁材によく使われてきました。ハーフビルドホームの事務所ショールームの屋根は実はレッドシーダーの板で葺いています。

また、吸湿しにくい性質をもち、湿度が変化しても寸法の変動が小さく、収縮率が低いため、濡れたり乾いたりを繰り返しても、反り、曲がり、割れが起きにくいのも特徴なので、この点からも外壁材や破風板に向いていると言えます。

さらにバリエーションに富んだ色相をもち、製材すると、麦わら色からピンクがかった色、赤褐色から濃褐色まで、異なる色あいの板ができあがるため、無塗装でその色合いを楽しむ施主さんもいらっしゃいます。

茨城県。坂東市Y様邸
ウエスタンレッドシーダーベベルサイデイング無塗装仕上げ。木の経年変化を楽しむためにあえて無塗装にこだわりました。

アンダーセン木製ペアガラスサッシとは?

アンダーセンの木製サッシは全米でシェアNo1の高級木製サッシです。LOW-Eガラスでアルゴンガス充填仕様のペアガラスを標準装備しているため、厳しい気候条件でも高気密・高断熱に優れた性能を発揮します。
室内側の構造部材と意匠部材には天然木の「ポンデロッサパイン」が使われているため、インテリアとしてもとても美しい木製窓で、漆喰白壁との相性は抜群です。一生飽きのこない “風景になる窓“ なのです。
一方、屋外側はPVC樹脂で被覆されているため、雨の多い日本でも安心して使えます。雨水の浸入を防ぐ窓の構造も、これまでハーフビルドホームが採用してきたどの木製サッシよりも優れています。これまで使用してきて、結露、雨漏り、ねじれや反り、ひび割れは一切起きていません。

また複層ガラス部(高性能Low-Eガラス)には混合アルゴンガスを注入し、皮膚ガンの原因とも言われている太陽の紫外線を88%カット。また、家具やカーテンの色あせ原因のクロクマン破壊関数を、わずか21%と透明なペアガラスの1/3に減少させ、抜群の気密性・断熱性を実現しています。 高級な窓なので一般住宅ではあまり使われることはないようですが、こだわりを持った当社の施主さんからは、「アンダーセンを標準装備にしていることもハーフビルドホームを選んだ理由のひとつ。」とおほめの言葉を頂戴しました。

室内の木部は無塗装なので、施主さんが好みの色で塗装します。部屋毎に窓の色を変えて楽しむ施主さんも多いです。またさまざまなデザインの取り外し可能な木製格子もオプションで用意されていますので、窓辺を格子でカスタマイズする、なんて楽しみ方もできます。

アンダーセン木製サッシ
オーニング窓(左)、ダブルハング窓(右)
アンダーセン木製サッシの断面形状

シンプソンの外部ドア

アメリア映画に出てくる住宅のほとんどに、トラデイショナルなデザインの木製ドアがついています。 はやりすたりの無い完成されたデザインの木製ドアは、さりげなく家の顔になっています。そんな昔からある伝統的なデザインのアメリカのドアがシンプソンドアです。当社で良く使われるシンプソンドアの一部をここに紹介します。

レクサンドレンの外部ドア

シンプソンの北米のドアとは趣の違った木製ドアが北欧のレクサンドレンです。寒冷地仕様の断熱性能に優れたレクサンドレンのドアは、とにかく重厚なヘビーデユーティーさが売りで、当社標準仕様の外壁材ウエスタンレッドシーダーとの相性も抜群です。値段はシンプソンより多少高めですが、アメリカンなデザインよりもヨーロッパの雰囲気がお好きな方には、このレクサンのドアはお勧めです。人気のあるデザインの一部を紹介します。

ハーフビルドホームのこだわる漆喰は「はいしっくい」

当社ではこれまで3つのメーカーの漆喰を使ってきましたが、現在使っている(株)日本プラスター製の「はいしっくい」が最も扱いにくくやっかいな漆喰でした。が、仕上がった時の風合いというか表情は、他のメーカーの漆喰を寄せつけない魅力に満ちています。他メーカーの漆喰は仕上がると異常に白かったり、表面がつるんとしていたりします。クラックを防ぐために漆喰に配合されてつなぎ材に化学繊維や接着剤が使われているため、このような仕上がりになるようです。かたや、「はいしっくい」に使われているつなぎは、古来から漆喰に使われてきた麻やつのまたと呼ばれる海藻のりです。
「はいしっくい」は正真正銘100%自然素材だけからできた漆喰なのです。ただ難点としてつなぎの麻は化学繊維のように細くてしなやかではないので、水を吸うと重くなりますし、つのまたも水と混ざると鉛のように重く固まってしまいます。「はいしっくい」を水と撹拌しペースト状にする作業がことのほかやっかいなのは、このためです。

この100%天然由来の漆喰「はいしっくい」は、素人には大変扱いにくい半面、仕上がった風合いはうっとりするくらい美しいです。それで、どうしても他の漆喰に変えることができず、今日まで使い続けてきました。

実は施主さんから「練る作業が大変なので既に練った状態の漆喰を入れてもらえないか。」という要望を受け、昨年暮れより漆喰練り代行サービスを始めました。練った漆喰をビニール袋に密封し、それをダンボール詰めしてハーフビルドの現場に届けるといったサービスです。ご利用された施主さんからは大変好評で、漆喰左官塗りの作業時間が大幅に軽減されています。

栃木県・那須塩原市S様邸
漆喰壁に貝殻を埋め込んで芸術的な造作壁を仕上げたのはSさん奥さまでした。白熱灯の灯りを反射せずに吸収する漆喰壁は柔らかい表情になります。
栃木県葛生で今でも作られている日本プラスター製「はいしっくい」は100%天然由来の漆喰です。
「はいしっくい」半袋に8Lの水を加え撹拌ミキサーで15分間以上。撹拌してできあがった練り漆喰。漆喰は空気に触れなければ固まらないので、密封して施主さんの待つ現場まで届けるのが「練り代行サービス」です。

天井板で家のモードがきまる!

天井仕上げ材は無垢のパインか杉の羽目板12㎜厚を通常使用します。パインはプレーナー(電気かんな」)のかかった綺麗な表面仕上がりの材料ですが、杉はあえて木目が浮き立つように表面がザラザラした風合いの板を使います。貼った時の雰囲気がパインと杉とでは大きく違います。家の内装モードは天井板によってきまると言っても過言ではありません。つまり、天井板は遊べる余地が多い、ということです。一方、床板は住む人が毎日足を接する建材なので、当世はやりのレトロカフェのように足場板や古材の板を貼ったりするのは、住宅においては衛生的にも視覚的にも難しいところがあり、この意味から床板ではあまり“遊べない”ということになります。

1群馬県桐生市M様邸
当社で最初にラフな杉粗材を天井に貼ったお宅です。居合わせた大工が「こんなのありかよ」と言ったのを記憶しています。
無塗装仕上げなのでジャンクなかんじがよくでています。この天井が醸し出すモードにあわせて、木製窓や木製ドアの色も決まっていきました。
2茨城県那珂市K様邸
「1」のM様邸と同じラフな杉天井板に柿渋を塗ると、ジャンクな雰囲気が和らいで、しっとりとした和のテイストに近づきました。
3栃木県那須町M様邸
「2」と似た2階屋根裏ドーマー部屋ですが、天井を漆喰仕上げにしたのと、床パインをクリア塗装にしたことで、雰囲気が随分と違ってきます。

無垢の床板の選び方

標準仕様でもっともよく使われるのが、無垢レッドパイン(ロシア産、巾141㎜×厚20㎜)です。ご予算が許してもうすこし個性的な床材を使いたい場合、同じパインでもフランス産のボルドーパインの巾広材(巾200㎜×厚21㎜)をよく使います。さらに高級な無垢フローリング材というと、広葉樹ナラのフローリングが使われます。ただ広葉樹は非常に固いので、釘打ちに皆さん苦労されています。レッドパインに比べて作業時間が倍近くかかっているようです。逆にコストを抑えたい場合は、15㎜厚のレッドパインフローリングを使います。厚みが薄い分、多少反りが出やすいですが、神経質にならなければ全く問題ありません。また、お金をかけずに個性的な無垢の床をつくりたいという施主さんたちは、これまで浮造り加工をしたり(※)、釘でわざとキズをつけて古材っぽくするエイジング加工をしたり、塗装を塗り重ねてエイジングペイントをしたりしてきました。

あくまで個人的な意見ですが、無垢の床材は値段もぴんきりですが、高いものを貼ってもそれほど差は出ないような気がします。20㎜のパイン材で十分かなと思います。むしろ使う塗料を含めて部屋全体のモードをどうするかといった点のほうが大事だと思います。無垢の床材は結構金額張るので、ちょっといい材料に変えるとすぐに20万円ほど上がってしまうことがありますが、20万円あれば30坪くらいの広さの家なら大工に石膏ボードを貼ってもらう手間くらいは出ますので、そちらにおカネをかけたほうが有益ではないかと思うのです。

(※)無垢床材の表面を専用の電動サンダーで削ることで、使い古した床板のように木目を浮きだたせるテクニック。専用サンダーは当社で貸し出しています。

栃木県那須町M様邸
ローコストな無垢パインフローリング材15mm厚にリボスのホワイト色を塗って半乾きの時にウエスで拭き取ることで、無垢の板がほんのりと白く上品に染まりました。
栃木県宇都宮市S様邸
無垢ボルドーパイン巾広材(200mm)にリボスのタヤエクステリア・チェスナットを2度塗りした床。
群馬県桐生市M様邸
杉破風板を材木屋さんでサネ加工してもらい床板に変身させました。破風板表面には製材した時のノコ目が残ったままなので、そのざらついた風合いがなんともいい味を出してます。

断熱材のこだわり

自分で断熱材を施工してみると、断熱材の善し悪しがよく分かります。セルフ志向の当社建築に合った断熱材の要件は次の5つになります。

1. 断熱性能が高い 2. 安全で害がない 3. 施工しやすい 4. ずれ落ちない 5. 水(結露)に強い

1.は当然として、2.は施主さんがお子さんと一緒に現場で作業することを考えると、細かな繊維が空中に飛散するタイプのものは避けなければなりません。次に3.について、グラスウールや天然羊毛ウールなどの柔らかいウール系断熱材は、建築用のホチキス(タッカー)で壁や屋根垂木に留めるのですが、このタッカーを扱うには結構握力が必要で、女性の施主さんの中には苦手という方もいらっしゃいます。できればタッカーを使わないで済む断熱材に軍配が上がります。ただ、タッカーを使わない固い断熱材、すなわち硬質系断熱材が良いかというと決してそうでもありません。タッカーこそ使わないものの、隙間無くぴったりはまるようにカッターや手ノコギリでカットするのは、やはり建築素人には結構難しい作業です。4.は、タッカー留めするウール系断熱材にとっては宿命的な欠点です。当然ながら、ずれ落ちた断熱材は全く断熱材として機能しないばかりか、ずれ落ちた箇所に大量の結露を招いてしまいます。5.はツーバイフォーのような気密性の高い建物で起こりやすい壁内結露、天井内結露への対処です。壁や天井に湿気が入り込まないように防湿フィルムを貼るようにしていますが、仮に結露が起きて断熱材が水を吸っても元通りに復元するかどうかが重要になってきます。硬質系断熱材は水を吸わないので問題ありませんし、羊毛ウールは天然素材なので復元力があります。グラスウールは一旦水にぬれると収縮してしまい復元しづらいので、最も結露に弱い断熱材と言えます。
以上の5つの要件をほぼ満点で満たす断熱材が、ペットウールなのです。ペットウールを採用する以前は、グラスウール、羊毛、硬質系と使ってきました。が、それぞれの断熱材が持つ欠点・問題に直面するたび、「もっとハーフビルドに向いた断熱材はないのか?」と試行錯誤してきました。そんなある日、お客様から「青木さん、この断熱材いいんじゃないの?」と勧められたのがペットウールでした。早速サンプル品を取り寄せて試用してみると、先の5つの要件をすべて満たしており、早速次の現場から使い始め、今日に至るまで60棟の現場全てでペットウールを使ってきました。そして自分でペットウールを壁・屋根に入れ、その家に住んでみてペットウールの良さを体感した施主さんから、「めちゃめちゃ暖かい。」とか、「外の音が聞こえない。(遮音効果がある)」といったお褒めの言葉を沢山いただいてきました。

栃木県那須塩原市M様邸
断熱材のレクチャー風景。ペットウールは専用の電動カッターか裁縫用はさみで切ります。
栃木県那須塩原市M様邸
ペットウールは全ての屋根と外壁に入れます。隙間なく入れるだけで、ホッチキス留めは不要です。
栃木県宇都宮市Y様邸
屋根にペットウールを入れる前に遮熱板パネループを取り付けておきます。